ここ数年「待機児童問題」はニュースでも頻繁に取り上げられ保育業界でも話題の中心ですよね。

そんな待機児童の多くは、東京を中心とした首都圏や大阪などの大都市に集中しているってことや、主に0歳〜2歳の子どもが保育園に入れないってことを知っていましたか?
そこで今回は、なぜ大都市で0歳〜2歳児の待機児童が多いのかについてご紹介したいと思います!
もくじ
待機児童エリアの多い東京(首都圏)

厚生省の2017年のデータをみると、4月1日の時点で東京都内には保育園に入れない子どもの数が約8900人います。
全国的にみると「約2万3700人」の子どもが待機児童としてカウントされています。
10年前の2007年は全国の待機児童数は約1万7900人だったので、数字だけでみれば5800人の増加です。(参照元:保育所の状況(平成19年4月1日)等について)
東京の保育園では、入園のために壮絶な順番待ちが発生していて、自分の前に10人並んでいることもざらにあるようです。
ただし、保育園は預けたら途中退園がほとんどありません。保護者は仕事があるので、引っ越しや幼稚園への転園でもない限り、年度途中で空きができることは少ないのが現実。
首都圏の待機児童の原因

現在、待機児童が多い東京を中心に首都圏では「3歳からの入園希望が全然通らない」という現実があります。
というのも、首都圏の保育園では待機児童の数からも分かる通り、2歳以下から入園する子どもが多いので、その子どもたちが必然的に上の学年に上がることになります。
ひと昔前までは、子どもが3歳までは家庭で一緒に過ごし、年少クラスから保育園や幼稚園に預けるケースが多かったはずです。
0歳〜2歳の子どもを保育園に預ける必要性
しかし、今現在それと同じことをしようと思っても、3歳から入れる保育園というのがほぼなくなっている現状が。
3歳までは家庭で愛情をたっぷり注いで育てたいという思いを持っていても、3歳になって保育園や幼稚園に入れなければ働きにでることができず、集団生活の場を経験することも難しくなってしまうのです。
そんな事態を避けるために、以下のようなことが当たり前になりつつあります。
- 生まれてすぐ入園の申し込み
- 妊娠中から保育園の見学を始める(もっと早いケース)
こうして0歳〜2歳児の入園希望に拍車がかかり、待機児童の数が増えてしまうという悪循環に陥っている現実もあります。
待機児童の原因①保育園が足りない
そこで一般的な待機児童問題の対策として、現在進行形で待機児童の多いエリアを中心に、続々と新規の保育園が立ち上がっています。
「保育園に入りたい子どもが増えたなら、入れる保育園を増やせばいい」という単純な理由のもと、最近多いのが定員が19人までの「小規模保育園」の設立。
しかし、単純計算で東京にいる8900人の待機児童を0にしようと思うと、小規模保育園が468園が必要になります(←もちろん需要に追いついていない現状)。
待機児童の原因②保育士不足
さらに、問題なのは保育園で働く「保育士が絶賛不足中」なことです。
1つの小規模保育園に必要な保育士を非常勤職員も含めて10人と仮定すると、約4680人が足りないことになります。
女性が圧倒的に多い保育士業界は、保育士の結婚・出産に合わせて現場から離脱する可能性が高く、人材確保が非常に難しい現状が。
そういった理由も重なり現在、首都圏や大都市を中心に「待機児童」が多くなっているのです。
保育士が首都圏や大都市で働く上京チャンス到来

そういった理由から現在、東京を始めとする待機児童の多いエリアでは、国や行政が税金を使って保育士が働きやすい環境を整えることに力を入れています。
日本全国の保育士が感じていることだと思いますが、「あと5万円給料が高ければ、、、」というその思いを、首都圏で働くことによって実現できる環境が整い始めているのです。
超売り手市場の保育士転職業界(首都圏・大都市)
具体例で言えば、区や市によって違いはありますが、保育士として働き始めたら家賃補助を毎月8万円支給している区もあります。
地方から上京して首都圏で働き始めたい若い保育士さんのために、引越し補助で10万円支給してくれる保育園も増えています。
首都圏で働いてみたいけど、保育士の給料で生活していけるのか心配という人には、ここ数年の待機児童問題で保育士ニーズが高まっている背景から、確実に上京への追い風になっていますよね。
- 基本給が地方よりも高い
- 家賃補助や引越し補助がある園もある
首都圏ではもともと新卒の基本給は地方よりも数万円高く、新卒基本給24万円なんてよくある話です。数年の保育経験者であればさらに上が期待できますよね。
それに加えて家賃補助ですから、生活費が心配な保育士さんでも働きやすい環境があるのではないでしょうか。
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