『最近、後輩保育士さんとのコミュニケーションで、ちょっとストレスが溜まりがちかも。後輩の保育士さんを上手く指導するコツが知りたい!』
後輩指導の難しさに、ストレスを感じて悩んでいる先輩保育士さんは少なくないようです。
保育士として働き始めて3〜5年目くらいから担う「後輩指導の役割」。
キャリアを重ねつつある3〜5年目の保育士さんが、仕事でストレスを抱えてイライラしやすい原因も、後輩の存在や後輩指導の難しさが理由な場合も少なくありません。
そんな保育士さんは、ストレスに押しつぶされる前、悩みすぎて転職を考える前に、ぜひ一度この記事を読んでみてください!
後輩指導の仕方も、ちょっとしたコツに気をつければ大丈夫なんですよ!
後輩に伝えたいことはあるけど、指導の仕方が分からない、、、そんな悩みを抱える保育士さん必見です。
1. 先輩保育士の後輩指導6つキホン

まずは、先輩保育士さんが後輩保育士さんを指導をする基本的な姿勢を覚えておきましょう!
- 後輩との信頼関係を作る
- 偉そうな先輩は後輩に嫌われる
- 約束を守る
- 1日1回は自分から後輩に声をかける
- 後輩の個人的な面(プライベート)にも関心を持つ
- 上司への報告も忘れずに
ここからは、それぞれの基本姿勢のちょっとしたコツをご紹介していきます!
①後輩保育士と信頼関係を作る
もし、あなたが後輩保育士さんの立場だったら、どんな先輩の指導なら素直に耳を傾けるでしょうか?
普段から関わりが薄い先輩保育士よりも、普段からよく話したり相談しやすい先輩保育士から指導を受けた方が、きっとすんなり聞き入れやすいのではないでしょうか。
後輩指導も全く同じことです。
指導したい後輩保育士さんとの間に『ちゃんと信頼関係があるかどうか』で指導の効果が変わってきます。
円滑な指導のためにも、まずは後輩保育士さんとの信頼関係を作ることを意識しましょう。
②偉そうな先輩保育士は後輩に嫌われる
次に注意したいのは「上から目線」です。
あなたは後輩保育士さんと何気なく接しているつもりでも、意外といつも「上から目線」の指示や話し方になっている場合が多いもの。
もちろん、後輩との上下関係というのはある意味大切ですが、度を超えるとウザがられます。
しかし、後輩保育士さんが何か失敗をしてしまった時は、「それ難しいよね」「私も同じくらい時間かかっちゃうよ」など、まずは共感をしてあげるようにしましょう。
③約束を守る
後輩保育士さんは、先輩保育士との会話をよく覚えています。
後輩保育士さんが何かを相談してきた時に、「ごめん、今忙しいから後で聞くね」「それは今度聞くね」と後回しにしていませんか?
後回しが悪いのではなく、「あとで」と言ったのであれば、どこかで少しでも時間を取るようにしてあげましょう。
あなた自身が業務に追われて忙しい時は、「今は忙しいからあとで聞くね!でも、うっかり忘れちゃう可能性もあるから、忘れてそうだったら遠慮なくもう1回声かけて♪」と伝えておけばOK!
後輩からも声がかけやすいし、ホントに忘れてしまった時の保険になりますよ。
④自分から後輩保育士に1日1回は声をかける
保育園での業務は忙しく、あっという間に1日が過ぎてしまいますね。
保育士の仕事柄、子どもとは積極的に関わりますが、後輩保育士さんとの関わりは薄くなっていませんか?
意外と多いのが「自分(先輩保育士)から声をかけていない」ことです。
後輩保育士さんは、先輩から(雑談でもいいので)声をかけられることで「気にかけてくれてるんだ」「仲間の1人と思ってくれてるんだ」という安心を感じます。
普段からの些細な関わりが、あなたと後輩保育士さんの信頼関係を作るのに役立ってくれますよ。
⑤後輩保育士のプライベートにも適度に関心を持つ
あなたは、後輩保育士さんの趣味や休日の過ごし方、好きな食べ物、好きな色、よく見るテレビ番組などをどのくらい知っていますか?
後輩保育士さんとの会話って、仕事のことばっかりになりがちなんですよね。
信頼関係が薄いうちから根掘り葉掘り聞くのも失礼(ただウザい)ですが、後輩保育士さんが「どんな人」が分かっていれば、指導する上でとても役立ちます。
そんな時には、相手のことを聞くだけでなく、自分のことも話して共通点と相違点を知ることも大事。
相手を理解することが目的ではなく、知ることが目的です。
後輩保育士さんが興味を持っていることを、普段からいろいろ聞いてみましょう。きっと楽しく話をしてくれますよ。
⑥上司へ報告も忘れずに
あなたの後輩保育士さんとの関係値や、悩みごと、課題などを、定期的に上司(園長・主任)に報告するようにしましょう。
上司は、各職員のプライベートや人柄も知りたいと思っていますが、なかなか時間が取れないことが多いのです。
先輩保育士のあなたが、後輩との関係などを報告することで、上司も園内の人間関係を上手に回しやすくなります。ここで注意したいのは、報告が「悪口にならないように」です。
上司に後輩保育士さんのことを伝える時は、「現在の課題」と「どうやって改善しようと思っているか」をセットで話すようにしましょう。
あくまで、後輩をより良く育てるための相談として上司に伝えにいくといいですね。
2. 後輩保育士のNGな指導方法3つ

後輩保育士さんを指導をするときに、気をつけなければならないNGな指導方法もあります。
意外と普段から無意識でやってしまっている場合もあるので、改めて自分を振り返ってみましょう!
- 指示が二転三転する
- 他の後輩保育士さんと比較する
- 後輩保育士さんの人格を否定する
①指示が二転三転する
後輩保育士さんを指導をするとき、同じような状況なのに、以前は「こういう時はAだよ」と言って教えたのに、今回は「こういう時はBだから」と教えてしまっていることがあります。
後輩保育士さんからしたら、そんな先輩保育士の指示は「混乱の原因」ですね。
もちろん、保育は対人関係の仕事なので、流動的なことが多いです。
そんな時は、あらかじめ「保育って似たような状況でも対応が変わることが多いから、指示されて疑問に思ったことは何でも聞いてね」と伝えておくと、後輩保育士さんも聞きやすいでしょう。
②他の後輩保育士と比較する
「◯◯先生はもっと覚えがよかった」「こんな後輩は始めてだわ、、、」なんてこと、ついつい口にしていませんか?
こんなことを言う先輩に、後輩保育士さんが信頼できると思うでしょうか?
たしかに、後輩保育士さんの実力には個人差があると思いますが、そこはそれぞれの個性と受け止めて、育ててあげようとする気持ちが大切ですね。
③後輩保育士の人格を否定する
後輩指導で一番やってはいけないのが「人格を否定する」ことです。保育士の範疇だけではなく、社会人として、人間的にもアウト。
「◯◯先生、保育士に向いてないんじゃない?」「こんなことしかできないなら、いない方がマシなんだけど。」
こんなパワハラっぽいフレーズを言ったこと、言われたことはありますか?
本来、指導しなければいけない点は、具体的な保育士業務の内容です。
指導することを忘れて、後輩保育士さん自身の存在や価値観を否定するような言い方は、絶対にNGです。
後輩保育士さんからだけでなく、上司や同僚からの信頼も失いかねないことので、気をつけましょう。
3. 明日からできる後輩指導のコツ4つ

ということで、後輩指導に悩んでいる先輩保育士さんへ「後輩指導のコツ」をご紹介します。
- 手本を見せてからやる
- 叱ったら褒める
- 笑顔で伝える
- 具体的な例を出す
①手本を見せてからやらせる
やってことも見たこともないことを、いきなりやってみてと言われたら、誰だって自信がないし戸惑います。
新人の後輩保育士さんなら、なおさらです。そんな時は1回手本を見せてあげるといいでしょう。
事前に「これ、次からはやってもらうからよく見ておいてね!」と伝えておくと、後輩保育士さんも自分事して捉えて真剣に聞いてくれますよ。
②叱ったら褒める
後輩保育士さんのために、耳の痛いことを伝えなければいけないこともあります。
そんな時は、その前後で後輩保育士さんの良いところを褒めてフォローしてあげましょう。
比率は、「1つ指導するなら1〜2つ褒める」くらいがちょうど良いと言われています。
「この前の◯◯すごく良かったよ!あともうちょっと△△に気を配れてたら、もっと良かったと思う。それにしてもよく頑張ったね!」
こんな風に後輩保育士さんへ伝えてあげたら最高じゃないでしょうか!
③笑顔で伝える
後輩保育士さんを指導をする時には、いろんな表情を使い分けると思いますが、対人コミュニケーションの基本は「笑顔」です。
叱るばかりが指導ではありません。
あなたの保育園にも「あまり叱らないのになぜかクラスがまとまる先生」が1人はいるんじゃないでしょうか。
その先生はきっと叱らない指導ができているのだと思います。参考にしてみましょう!
④具体的な例を出す
後輩指導をする時は、「指導したい具体的な出来事」を挙げて伝えることが大切です。
「今日の出来事のココが危なかった」とか、「この前の◯◯くんのお母さんへのこういう対応があまりよくなかった」と伝えることで、後輩がイメージしやすくなります。
まとめ:どんな先輩保育士になりたいか決める
さいごに、後輩指導をするときに1番大切なこと伝えて終わりにしたいと思います。
後輩指導で1番大切なこと、それはズバリ!
あなたが「どんな先輩になりたいか」
あなたの憧れの先輩保育士像と重ねてみたり、こんな先輩がいたら後輩の成長に繋がるだろうなという保育士にあなたがなる。
そうすると、おのずと後輩保育士さんとの間に信頼関係が生まれ、指導も上手くいくようになるでしょう。
失敗も重ねながら少しずつ「理想の先輩保育士」を目指していきましょう!!